パタヤの夕暮れ時、友達とカフェーをしていると、目の前でバイク事故が起きた。
タイに住めば、よく見かける光景でもあるが、若い女性(2ケツ)のバイクは、
通りの向こう側から、半ば逆走のような感じで、フラフラ〜と横断しようとした。
そして、ふと「危なっかしいなぁ・・」と僕の目に入った瞬間、直進してくるバイクに
激突されたのであった。
「キャ〜〜ッ!!」→「ガッシャーーーン!!!」。
騒々しい通りに、乾いた悲鳴と物々しい衝突音が響き渡る。
「あ〜っ、やっちゃったよ・・」。と僕は一言、思わず座っていた席から
中腰に立ち上がり、その様子を友達と眺めていたわけだが、、ものの数十秒後。
周りの店や付近の人々が、「その音」に反応し、飛び出し、駆け出してくる。
まさに野次馬根性100%といった感じだが、タイ人はそれだけではない。
「手馴れたもんだ・・」とも言えるが、その後の処理が恐ろしく速いのである。
先ずは、事故を起こした当事者のケガの有無をすばやくチェック。
散乱したバイクをわき道へと移動させ、交通状況を速やかに普段どおりに戻す。
その現場を仕切る人。手伝う人。ケガがたいそうなものなら、病院に連れて行く人。
接触事故が起きて5〜10分。もめた場合は、警察が来ることもあるが、だいたいは、
ものの見事に、そして、完璧な作業で、事態は収束へと向かう。
それは、普通にその辺の人々が、ごく自然に行う作業。
助け合いの精神、仏教の精神でもある。
ちょっと前に、日本のニュースで、東京は秋葉原の人込みの中を、イカれた男が
ダンプで激走し、人々を轢きまくったあげく、包丁で刺しまくった・・というのがあった。
被害者十数人とか何とか・・。なんとも、おぞましいというか、世も末だというか。
ただ、タイでは、そんな事件は起こらないだろうし、仮に起こったとしても、
凶器が銃でない限り、そこまで多くの人は、犠牲者とならないだろう。(と思う)
なぜか?多くの人がいる所で、そんな事件を起こしたら、間違いなく、犯人は、
その辺のモトサイやら、正義感の強いオッサン連中やらに、多勢でボコボコに
やられるからである。前に見かけことあるが、凶器を持っていれば、タイの警察は
犯人に向けて平気で銃を抜く。「抵抗すると、逃げると、打つぞ!」。そんな具合だ。
パタヤの夜。バービアで外国人が酔っ払って暴れようものなら、女性に手を出そうものなら
その瞬間。周りの男たちは、おそろしいばかりの速さと勢いで集結し、彼を血祭りにあげる。
完膚なきまでに、相手が抵抗しなくなるまでに。凶器が銃でなければ、それは間違いない。
例え、武器を持っていたとしても、それ以上の武器。棒切れやら、バイクのヘルメットやら、
イスやら何やらと、、それ以上の人々(仲間意識)で応戦する。
と、話が、反れてしまったが、、
ただ、僕がいつも感心してしまうのは、タイ人の、その条件反射の速さだ。
タイ人は運動神経がいいよなぁ・・ともよく思うが、今回見かけた事故でも、
当事者の女性二人、衝突した人、どちらもが、ほぼ無傷だったのは言うまでもない。
ただ、そこに駆けつける人々。事態を処理しようと助ける人々。
何かトラブルが起きたら、それに立ち向かう人々。
何しろ、全ての行動が速いのである。まさに、自然と湧き出る作業といった具合だ。
そう、それがタイ人のすごいところだ。(と思う)
ウソも誠も、恥もおせっかいも、見て見ぬふりも、何もない。
ただ、ただ、自然と体が動く。思いのままに。そんな感じだ。
それは、「単純な民族」とも言い換えることが出来るが、、その「単純さ」は
時に、「潔くすがすがしい単純さ」となって表れる。そこに言葉はいらない。
面倒くさい言葉はいらない。だから、僕は、そんなタイ人が好きなのかもしれない。
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タイ 日々のコラム




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